前回に続き、少し不調なRIZAP銘柄ついて分析します。
今回は、ファンダメンタルズ分析による「適正株価」と「優待の継続」についてタロー流に分析したいと思います。
RIZAP銘柄は仕手株・作られた株チャート
昨年2017年、RIZAP関連銘柄は、軒並み株価が高騰しました。しかし、これは作られたチャート・仕手株です。本来の業績・実力に関係なく、当時の話題性・ブームに便乗して、株価が上げられました。まずは、この事をしっかり認識することが大切です。
ちなみに、昨年のブームはRIZAPといきなりステーキのペッパーフードサービスでしたね。タローもこの2銘柄で、かなり儲けさせていただきました。ただ、当時は「仕手株」について勉強不足で、タローも「この2社の業績、将来性すげーーー!!」と思っていました・・・。
株の割安度はBPS・PBRで判断
今のRIZAP銘柄の真の実力を判断するためには「ファンダメンタルズ分析」を使います!!
仕手株の時はファンダメンタルズは崩壊してるので使えませんが、適正値を判断する時には使えます!!
まず適正株価を判断するために、BPSを使います。BPSは、次の式で計算されます。
- BPS = 純資産 ÷ 発行済み株式数 =(資産総額-負債総額)÷発行済み株式数
現時点の純資産に基づいて、1株の値段を計算するので、予測や見込みが入ってません。純粋に会社の実力を判断することができます。
次に、PBRはBPS(1株あたりの純資産)に対して株価が何倍かを示すものです。
例えば、BPSが100円で、株価が200円だとPBRは2倍です。50円だとPBRは0.5倍になります。1.0倍以下だと割安、1.0~2.0倍だと適正(やや割安)、それ以上だと割高です。
それでは、RIZAP銘柄のPBRを見てみましょう。
※評価は本日(2018/11/19)の引け事点での株価です。赤字が合格の数字です。
ワンダーコーポレションが0.41倍と、圧倒的に割安です。次に、堀田丸正、マルコ、ジーンズメイト、SDエンターメントが安いです。イデアインターナショナルもギリギリ適正価格かな。一方、ぱどは高いですね。RIZAPグループ、夢展望、HAPiNSも割高です。
ただ、これは現状の評価になります。
BPSは、①純資産が増えるか、②発行済み株式数が減れば、値も高くなります。
①はどんどん収益を上げて、会社が大きくなれば増えます。
②は自社株買いや償却することで、発行済み株式数は減ります。
このような好材料情報が出た時に、しっかりBPS(PBR)を確認することが大切です。
もし購入した株価のPBRが10~20倍と高いようでしたら、非常に高いお買い物をしてしまった可能性が高いです。その場合、一度損切して、再度、割安でご購入することもお薦めします。いつもマイナスのポートフォリオを見ると、気が滅入るので・・・、どうせなら損切して、プラスのポートフォリオを見た方が気持ちいいものです♪
企業の成長性はROAとPERで判断
次に各社の収益性から今後の成長度を分析します。収益性はROAとPERを使います。ちなみに収益性を評価するのに、ROEとROAの2つがありますが、タローはROAの方を見ます。
理由は、ROEは純資産(自己資産)をベースに計算されており、負債(借金)は考慮されていません。ROAは負債を加えて計算します。負債が多い会社だと、ROEに比べてROAが下がるので、ここで会社の健全性も判断することができます。
ROEは10%以上、ROAは5%以上が、収益性の高い優良な会社だと言えます。
PERは、あくまで今期の利益に対する予測評価なので、参考程度に考えます。PERは10~15倍だと割安だと判断できます。
それでは、RIZAP銘柄を見てみましょう。
※一応、前年度の実績と、今年の予想を載せています。赤字が合格の数字です。
なんだかんだ言ってRIZAPグループの収益性(特にROE)は高いです。PERも9.27倍です。次に、夢展望、ぱど、HAPiNSの収益性も高いです。特にぱどとHAPiNSの今期予想は、いい感じです。
お気づきでしょうか?実はPBRが良い(割安の)会社は、ROA(収益性)が低く、BPRが悪い(割高の)会社はROA(収益性)が高いです。このように割安さと成長性は、反比例しています。(本当は割安で成長性がある銘柄が良いのですが(^-^;)
要するに、
- 収益性の高い会社は、既に株価が上がってしまって割高になっている。
→ 株価が安くなれば買い時 - 割安の会社は、収益性が低い
→ 収益性が上がれば、株価が上がる可能性がある。
この観点で、どの銘柄を買えば良いかを判断していただければ良いと思います。
ちなみにタローのおすすめは「MRKホールディング」です。今回の赤字でROA、ROEは落ちましたが、前年度は素晴らしいものでした。今期のROAも悪くはないです。
そしてPBRは1.35と割安です。先週150円を切った時は、PBRは1.0を切ったわけですから、絶好の買いのタイミングでした!!
今後の株主優待の行方は?
一番気になるのは、今後の優待・配当がどうなるかでしょうか。
今後、再建するまで、株主優待の縮小はあるかもしれませんが、廃止は絶対ないと思います。
①そんなに言うほど業績は悪くない
前述のROA・PERを見た感じ、そんなにグループ全体としては、数字は悪くないと思います。特にRIZAPグループ本体、なんだかんだで収益性良いです。(もう少し詳しい財務状況を見る必要はありますが)
ゆっくり赤字事業のリストラや、事業の取捨選択すれば1~2年でV字復活すると思います。ソニーやシャープも一時赤字になり、もう「ダメだ~的」な雰囲気になりましたが、今やV字復活で黒字化していますしね♪
②株主優待のWebページ
RIZAPは株主優待の専用のWebホームページを作りました。ポイントも繰り越しできるようになり、今後グループ会社間でもポイントが共有できるかもしれません。そのような仕組みを作って、ここまで投資したのに、いきなり「はい止めます」はないと思います。
③株主優待は、自社製品のアピール
株主優待は、株主への還元もありますが、自社製品のアピール、販促も兼ねていると思います。たくさんの人がTwitterやInstgramに優待の画像を上げていますよね。これって非常に良いPR・CMになっていると思います。
以上の理由から、タロー的には優待の廃止はないと判断しました。ただ配当の減額、一時なしはあるかもしれません(^-^;
以上がタローの分析になります。
ぜひ、RIZAPホルダーの皆様は、悲観せずにRIZAPを応援していただければと思います。ただ高値で買ってしまった人は、辛い塩漬けになるかもしれませんので、ご自身のPBRを分析して、損切からの再購入もご検討いただければと思います!!
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
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