先日、まさかまさかのRIZAPから大きな下方修正(営業利益を230億円から、33億円の赤字)が発表されました。これに対して、市場は大混乱!!RIZAP銘柄株は、軒並み大下落しました。
『配当・株主優待がなくなるかもーー!!』などの悲痛な声が聞こえますが、先日の決算説明会資料を交えつつ、RIZAP銘柄の今後をタロー流に分析します。
はじめに
RIZAPの決算説明会資料って、毎回非常~~に丁寧に分かりやすく作られています。
毎回読むことが楽しく、株主の事をちゃんと考えているな~と感じます。
そんな決算説明会資料ですが、今回は、冒頭・真っ先に下方修正のことを取り上げ、謝罪しています。
普通、悪いニュースは後回しにしたり、誤魔化すものです。昨今の不祥事などを見ると分かりますよね。最後まで情報を隠すし、なかなか謝りません(^-^;。
しかし、瀬戸社長は一番最初にこのスライドを見せています。ビジネスのプレゼン・説明資料でも、まず伝えたいことを最初に持ってきます。そこでマイナスの内容を持ってくることは、なかなかできないことです。
まだ決算説明会の動画を見ていませんが、瀬戸社長はずっと神妙な面持ちで、悲しさが伝わってきました。それが逆に、とても誠意を感じ、反省が見られて、非常に評価できます。
RIZAPのビジネスモデルとその失敗
RIZAPは一種の「企業経営再建ビジネス」をやっていると捉える事ができます。
簡単に言うと、次のような2段構成で利益を上げてきました。
①赤字の会社をM&Aで買収し、純資産を増やす。と共に負ののれんを営業利益として加える。
②グループ間シナジーで赤字の会社を再建し、利益を出せる会社にする。
負ののれんに関しては、こちらの方のブログが非常~~によくまとまっているので、ぜひご覧ください。
ブログ中から引用しますと、
負ののれんってのは、超簡単に言うと、どこかの会社を買収するときに、その買収する会社の時価ベースの純資産価値よりも安く買った場合にでてくる利益のことです。例えば、時価純資産が100億円ある会社を50億円で買うことができた場合、50億円の利益が負ののれんとして計上されます。
IFRSは負ののれんが「営業利益」に計上することができるんですよね。日本の会計基準だと特別利益となる一方で、IFRSだと営業利益に計上できる。
本来の価値より安く買収して、その差額を営業利益に計上していたわけです。これには賛否両論ありますが、ビジネスモデルとしてはアリです!!別に不正をやってるわけじゃなく、ルールに従ってるわけなので。
ただ、このモデルにうま味を感じたのが、あまりにも多くの会社を買収し過ぎてしまいました。その結果、対応できない会社も増え、中には問題児もいて、大赤字になってしまいました。
まぁ、人間社会だって同じですよね。急いで色んな人を、事前調査・精査なしに集めたら、そりゃ変な人も混ざるわけなので(^-^;
ただ、赤字の内訳を見てみると、ワンダーコーポレションとジャパンゲートウェイが大部分を占めています。MRK、ぱども赤字ですが、この2つに比べたら微々たるものです。
この2社は、ちょっと問題児かな~と思います。
この状況を踏まえて、RIZAPは新規のM&Aを中止し、既存の事業の再建に注力することを発表しました。対策を具体的に発表することは、素晴らしいと思います。
こちらの記事でも、瀬戸社長は冷静に現状を分析され、反省されています。このような誠実さ、人間味に松本さん(カルビー前会長兼CEO)も共感されたのではと思います。
まぁ、いけいけドンドンでM&Aしたのは性格・キャラかもしれませんね(笑)
KYBやTATERUのデータ不正に比べたら、可愛いものだと思います。
不正してないし、ちょっとお買い物が過ぎましたね(笑)
今後のRIZAP銘柄の予想
①赤字再建屋としては立派
まずRIZAPは赤字会社再建屋としては、実績があります。
なんだかんだで、程度に差はありますが、再建を達成しています。M&Aし過ぎて、再建する会社が増えたのが失敗で、数を絞って集中すれば、各関連会社は再度軌道に乗ると思います。
②ただのダイエットコミット会社じゃない
RIZAPは、『ダイエットをコミットさせる』会社ではありません。
『「人は変われる。」を証明する』会社です。
元々、「健康コーポレーション」という社名で、豆乳おからクッキーやどろあわわなどの、健康グッズを販売していました。「健康・幸せ」という企業活動コンセプトがあって、その1つがダイエット事業なのです。
よく「無理にダイエットさせるRIZAPは、もうオワコン」という意見を聞きますが、タローはそう思いません。今はスポーツビジネスに注力していますし、今後、初心者向けの低価格ダイエット事業が生まれるかもしれませんし。RIZAPには時代と市場に合わせて、変化する力があると思います。(豆乳おからクッキーやどろあわわからチェンジしたように・・・。)
そういう意味で、MRK、夢展望、堀田丸正、ジーンズメイトなどのアパレル事業、HAPiNS、イデアインターなどの雑貨店事業とのシナジーはあると思います。
特にMRKとは、「女性の美」とのつながりがあるので期待しています。
ジャパンゲートウェイの化粧品事業も本当は期待しています(^-^;
ブログが長文になったので、今日はここまで。
次回は、「優待はどうなるの?」「適正株価は?」などをご紹介します♪
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