Twitterやブログを読んでいると、共通に注目されている銘柄を見かけます。
もしかしたら掘り出し物があると思い、調べてみることにしました。
今日は、レカム<3323>です。
※タロー個人の見解で、銘柄・ホルダーを批判するものではないです。貴重なご意見、コメントをいただけると嬉しいです。
レカムの事業セグメント
レカムIRサイトに掲載されている「中長期計画」から拝借しました。
※2016/11/25に発表されたものなので、細かい数値は修正されています。
「情報通信事業」、「BPO事業」、「海外法人事業」の3事業を展開していて、「情報通信事業」が大部分を占めています。
これからの2年間で売上高は約2倍、営業利益は約3倍を目指します。
特に緑色の「海外法人事業」の成長が著しく、ここがキーポイントです。
この計画通りに推移すれば、そりゃスゴイ!!みんなが期待するのも分かります。
レカムの直近の業績・進捗状況
昨年2017年9月期の業績です。
3期連続の増収で、過去最高益を達成しました。
中長期計画(2017年)、売上高56.5億円、営業利益3億円に対して、若干ショートしていますが、着実に成長しています。
※再成長戦略と書かれていますが、2013~2014年は苦戦してたのですね・・・。
さて、今期の第1四半期の業績を見てみましょう。
昨年度に比べて売上高+6000万円(5.1%)で悪くはありません。
営業利益の赤字も、事業拡大に向けた人員増強や本社移転費用なので投資としてはOKです。
ただ中長期計画値(2018年)、売上高76億円(注1)、営業利益6億円に対する進捗率があまり良くないです。単純に1/4にすると進捗率は25%を超えて欲しいですが、現状約16%です。
(注1)中長期計画の数字を足したら75億ではなく、76億円でした(^^ゞ
デジタル複合機は苦戦か!?
気になるのは、メインの「情報通信事業」の「デジタル複合機」の売上が減っている点です。下記に2018年第1四半期と2017年通期の商品別売上高を載せます。
■2018年第1四半期
■2017年通期
レカムは、Ret's copyという複合機に導入・保守サービスを展開しています。
ただリコーが赤字で苦戦していたり、米ゼロックスが不振で富士フイルムが買収する話があったりと、複合機市場自体が苦戦しています。
他のサービスで上手く補えていますが、これが中長期計画のように推移するか懸念されます。
海外法人事業は好調、だけど・・・
海外法人事業は前年比で、売上約2.4倍、利益約4.3倍と好調です。この要因はベトナム、中国、マレーシアなど、アジアに進出して業績を伸ばしています。
とは言え、中長期計画(2018年)のこのセグメントの目標、売上高15億円、営業利益2.8億円に対して、進捗率は12%、16%です。好調な海外事業に対しても進捗率は悪いです。
今後の予測
レカムは前年同期と比べて、全セグメント売上を伸ばしている一方、中長期計画に対する進捗率は悪いです。
ただ!!これに対して、中期計画を見直し、適切な軌道修正をしてきました!!
なんと上方修正も!!
各セグメントの業績予想を下方修正し、代わりに新しい「環境関連事業」で補う計画です。
レカムは今後の中長期戦略として、3つ挙げています。
このうち大切なのは、①と③です。
①M&Aの加速化
②AIを活用したIT投資による利益増大
③海外展開の加速化
この環境事業関連もM&Aです。(光通信事業も合わせて。)
M&Aによる既存・新規事業の強化&海外展開強化が、
今後レカムが、中朝目標を達成できるかの重要ポイントになります。
では、今後の株価はどうなるか?
中期的には、上記の中長期戦略がうまくいけば、株価は2~3倍(500~750)は、行くでしょう。ただ短期的に10倍(テンバーガー)は達成しないと思います。多分、数年かけて成長するタイプ。
短期的には、人気株(イナゴってる?)なので、多少変動すると思いますが、良いニュースリリースがない限り上がらないと思います。
タローは、しばらくは注目。買いは控えます。
次の第2四半期決算発表の進捗状況で判断します。