前回、「任天堂がコロプラを訴えた特許を読んでみた」というブログを書きました。
でもよく考えたら、「タッチパネルを長押しすると、ジョイスティックが表示されるゲーム」って、たくさんあります。
下の画像は、SQUARE ENIX(スクエニ)のスマホ版FF5ですが、タッチした場所にジョイスティックが表示されます。
他社は、ラインセンスを払ってるの?水面下で交渉してるの?と、色々と疑問に思ったので、任天堂がコロプラを訴えた理由を考えてみました。
任天堂が正義の場合
任天堂が、自社のゲーム(またはゲーム業界全体)を守るために特許出願している場合です。
世の中には、パテントトロールと呼ばれる、あえて特許訴訟を起こして、多額の賠償金・ライセンスを得ようとする輩(当り屋)がいます。米国では問題になっていて、パテントトロール専門の会社があるくらいです。
こういう不当な特許訴訟から自社・業界を守るために、企業は特許出願します。
(Googleなどは、そういうスタンスです。)
コロプラが、ぷにコン特許を出願しただけでは、任天堂も訴訟しないと思います。
ですがコロプラが、自社特許を権利行使をすると、任天堂(またはゲーム業界)に喧嘩を売ってしまい、任天堂が立ち上がった、と推測されます。
任天堂が悪の場合
任天堂が、自社特許を権利行使し、他社からライセンス費を取得していた場合です。
この場合、コロプラは自社を守るために、ぷにコン特許を取得したことになります。
スクエニのような、巨大なゲーム企業間ではクロスライセンスが成り立つかもしれません。ですが、自社特許を持っていないベンチャーゲーム会社は、大企業の言うがままに、ライセンス費を払い続けるしかありません。
※クロスライセンスは、お互いの特許を侵害し合ってる場合、Win-Winでなしにしようぜ、っていう契約です。
ホリエモンさんが、ブチギレしているのも、このケースです。
まじクソ特許ゴロ。ソフトウエア特許とか世の中の進歩を阻害する何者でもない。銭ゲバ任天堂
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2018年1月10日
任天堂、コロプラを提訴 「白猫プロジェクト」特許侵害で差し止め・賠償請求 (ITmedia NEWS) - https://t.co/LRcNqWIWAB
どちらが真実か分かりませんが、今後の動向に注目です。
(タローは、60%で「任天堂が悪の場合(後者)」だと思ってます。)
コロプラは、任天堂に勝てるのか?
これはパテントマスター・宮寺達也さんの分析が、非常~~に的を得ています。
(よくまとまってるので、興味のある方は、読んでみて下さい)
コロプラは、ぷにコン特許(特許5838281)を持ってます。
(登録になっているのがスゴイ!!説明の図面が、ぷにコンなのも笑)
タローの推測は、
コロプラは自社特許を持ってるから「特許侵害していない」と勘違いしている
です。
「自社特許持ってる = 他社特許を侵害していない」ではないです。それとこれは別。
色々な策はあると思いますが、コロプラの完全勝利はないでしょう。
よくて「クロスライセンス」に持ち込むです。
ようやく、それに気が付いたのか、「訴訟がたとえどのような結果になっても仕様変更等を通じて、サービスを継続してまいります」と弱気発言が出ました(汗)
コロプラの株価はどうなる?
https://twitter.com/takapon_jp/status/951047713168146432
コロプラの2017年の業績は、売上高522億円、営業利益129億円、純利益は86億円です。
2018年は、さらに減収減益を見込んでいて、売上高500億円、営業利益80億円、純利益51億円、予想です。
コロプラ、再飛躍なるか 17年9月期は純利益58%減 - ITmedia ビジネスオンライン
純利益51~86億円に対して、44億円の損害賠償なので、インパクトは大きいです。
(損害賠償って、分割で払えるのかな?)
仮に、①ぷにコンの仕様変更する、②任天堂にランセンス費を払う、にしても追加投資が必要です。
以上、倒産まではいきませんが、経営・株価に与える影響は大きいです!!
ということで、、、
株価暴落時、1006円でコロプラを買いましたが、翌日、1016円で売りました(汗)
(潜在リスクの方が大きい & コロプラは過去に痛い目見てるので・・・)
1100~1200円くらいまで、ゆっくり戻るかもしれませんが、「君子危うきに近寄らず」です。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
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